皆、過去に会っていた。

*フィクションです(笑
当時人類は、絶対的な力をもつ自然に、常に恐れ伏しながら暮らしていた。
自然が怒り狂う時、それは即座に多くの人類の犠牲を意味した。
人は生き抜くために、争いと略奪を繰り返し、
いくつもの小社会が滅びることとなった歴史がある。
人類がまだ言語を有していなかったころの話である。
ある日、空から発せられた緑色の閃光が不毛の地を貫いた。
「ガリラジ」と書いた船に乗って、使者が天から舞い降りたのだ。
真っ黒い四肢、金色に鋭く光る目、威厳に満ちた立ち振る舞い、
人は恐怖におののいた。
しかしこの使者は、人類を滅ぼすためではなく、
人々に言葉を与え、お互いを理解させ、
知識と心の伝達を成らしめる為に遣わされたのであった。
以後、人は皆お互いの理解を深め、争いをやめ、学んだ知識を伝え、
本当の強さを得て、自然の摂理をより理解し、文明が発達した。
この写真は、当時その黒い使者が羊の革に残していったものだそうだ。
人類が難局に陥った時、
個々人が辛い状況に面した時、
この使者の教えを思い出すため、
したためられた画だと伝えられている。
しかし悲しいかな私たちは、文明が進化するに従って、
自然に打ち勝てるものと信じ始め、
私たちを生んだ自然を顧みることを怠り始めた。
その頃から、私たちは多くの生き物の言葉を理解できなくなった。
そして、人類同士も言葉が理解できなくなり、
たくさんの争いを生む国ができてしまった。
しかし、だれもの脳裏に、使者の姿のが刻まれている。
すなわち、私たちがデジャブと思っている使者の姿である。
色あせ、埃にまぎれた背景は、ガラスや鏡の汚れではなく、
私たちの記憶と心の雑音なのだ。
でも、あなたのデジャブをよく見てほしい、
使者の目だけは汚れなくくっきりと記憶にあるはずだ。
それを覚えている限り、
再び私たちは彼らの言葉を理解することができるようになる。
そして私たちは叡智をもって強く生きていける。


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ちょっと映画見すぎたべ。

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